完全なる依存状態からスタートした人生が、自然な形でゆっくりと安心を伴って自立へと向かうなら、その自立は健康的なものだと言えます。
十二分に依存させて貰ったからこそ、自ずとそこから自立へと少しずつ変化していくのです。
この依存から自立への理想的な環境とは、周囲からの期待が少なく愛に溢れたものであればあるほど良いのです。
そんな環境に生まれたならば、その子がどんな気質を持った子であろうと確実に健康に育つはずなのです。
その逆も然りで、親兄弟の精神が不安定で余裕がない状態だったり、親の期待が強すぎると、子供は依存のままでいてはいけないと感じるのです。
そして急ごしらえで自立しようと焦るのです。親の期待に応えようとしたり、依存したままでは危険だと判断すれば、依存をそのままに自立しようとするのです。
こうした自立は不健康に育つのです。そしてその自立と抑圧した依存がずっと共にマインドにあるような歪さが残ってしまうのです。
時々幼い子供なのに、マインドはまるで大人のように無邪気さをなくして、せっせと理想の自分になろうとしているのを見ることがあります。
とても切なくなってしまいますね。もしもあなたの子供の頃が似たような状態であったなら、その子をしっかり抱きしめてあるがままでいいということを教えてあげることですね。