この日本では民主主義の原理が基本となって社会全体が成り立っていますね。民主主義とは、「個々人の意思の集合をもって物事を決める意思決定の原則・政治体制をいう。」ということだそうです。
それぞれの人びとが自由に発言して、最終的には多数決を持って物事を決めていくというものです。それが平等というものを意味しているわけです。
それに対して一党独裁のような、あるいは君主制とも表現されますが、ある特定の人や考え方によって物事が決められてしまう世界もあります。
確かに悪行を重ねる君主の言いなりにならねばならないような社会よりも、みんなで投票によって代表者を決めるほうがいいに決まっています。
しかし、人の心の中はどうでしょうか?私達の心の中には沢山の考え方や思いの違う意識が存在しており、それぞれが互いの存在に気付いていないような状態なのです。
ですから、必ずリーダーシップを発揮するリーダーの役目をする存在が必要です。もしも、そのリーダーが不在であったり、役目を充分に果たさないでいると、その時に一番力のある意識に心がのっとられることになります。
もしも、そののっとった意識が悪行を重ねる君主のようであると、心は全体として悲惨なことになってしまいます。
リーダーは心の中のすべての意志や思いに対して受け止めてあげるという大切な役目があります。リーダーが民意を受け止めるということです。
しかし、ここからが民主主義と心の中との大きな違いがあるのですが、実は心が安定するためには民主主義のような多数決で物事を決める方法ではうまく行きません。
リーダーの役割は心の中の民意を汲み取ることと、もう一つは独断で意思決定をすることなのです。ただし、独断のベースとなるものは愛である必要があります。
つまり、全員の気持ちを汲み取るところまでは民主主義と心は同じですが、最後の結論を出すところは君主的に決定するということです。
そういうリーダーを心の中に育てていくことこそが、いつも心が安らかで愛を選択できる人物になる方法なのです。