輪廻転生

催眠療法を希望されるクライアントさんの中には、ご自身の過去世あるいは前世と言われるものを見てみたいと言われる方もいらっしゃいます。

あるいは、ごく普通に幼少期のことを見に行っているときに、自然とそうした前世のようなところに戻ってしまう場合もあります。

いずれにしても、本人が経験した別の人生の記憶を思い出す、あるいはそうしたイメージが浮かんでくるのですから、普通に考えたら不思議ですね。

ごく一般的には、われわれは肉体が死を迎えた後は、この自分は意識もろとも消滅してしまうと考えるわけですが、身体とは別に何がしかのものが残るということです。

そうやって、しばらく死後の世界にいて、その後にまたこの世界に新たな生命体として戻ってくるということですが、私にはそのことは謎でしかありません。

ただ、セッションではそうしたことが時々あるので、それはそのままに受け入れていますし、それがクライアントさんにとっての何かの助けになるのであればいいわけですから。

最近では、自分の本質というか、本当の本当の自分とは何だろうということをいつも見つめる癖ができてしまったので、その輪廻転生というものについてあらためて考えるようになりました。

真の自己は時間を越えたものであるので、一度死んでまた生まれ変わるというように時間の中で起きている事柄については、どう考えたらいいのだろうと思うのです。

それはこの世界で起きていることの中の一つであると考えてしまえば、それはそれでいいのでしょうけれど、自分の身体が消滅したあとに残るものとは一体なんだろうという疑問は残ります。

それも含めて、この世界、この宇宙で起きるすべての事象を丸ごと受け止めているのが、本当の自己であるということですね。

それは私たち人間にとって、嬉しいことばかりではなく、今回のような大きな災害なども起こるわけですが、そうしたことのすべてをそのものとして受容するのが本当の自分なんだろうと思うのです。