まだ5月だというのに、もうつゆ入りしたということを聞いてびっくりしてしまいました。毎年、梅雨の頃は何となく気分がスカッとしないので、できるだけ梅雨は短く終わって欲しいと思っていたからです。
天候が身体や気持ちに大きく影響するという自覚のある人は意外に多いのではないでしょうか。私は低気圧と湿度がとても苦手です。
会社員の頃、いやいやながらアメリカに出張しなければならないことが多々あったのですが、実際に渡米してみると、あまりにもカラッとした気候のために健康になってしまうということがよくありました。
そのくらい、気候が心身の具合に影響を与えるということを知っていました。でもそんなことは自分だけなのかなと思っていたのですが、この仕事をするようになって沢山のクライアントさんとお話しするようになったときに、同じような自覚のある方がいっぱいいるということを知りました。
しかし、最近では気候のせいであろうと何のせいであろうと、自分の身体がそのために不快な状態になるというのは、実は間違いだったと分かったのです。
つまり、それまではずっと外側に不快になる原因があって、結果として自分の心身の具合が悪くなると思い込んでいたのですが、そうではなかったと分かったということです。
それは全く逆だったのですね。元々、自分の心の中に自分を不快な状態にさせようとする意識下の意志があり、それが外側に起きていることを利用して、あるいはそれを原因であるかのようにして、結果として不快な思いをするということだったのです。
このことに気づいたときには、笑ってしまいました。いかにも外に加害者がいて、自分は被害に遭っていると思い込んでいたのですから。
このことは、気候のことだけではなくて、あらゆることに当てはまることなんですね。こうしたことを受け止めることができると、何があっても自分の意志で自分の状態を元に戻せるということに気づくことができます。
人は、文句を言える状態に留まっていたい、誰か悪者を責めていたい、というように決して穏やかな平安な心の状態だけを望んでいるわけではないのです。
今年のつゆは長いかもしれませんが、このことをよくよく思い出して、心の快適さは自分でいつでも作り出すことができるということを実践してみようと思っています。