子供のときに、尊敬する人は誰ですか?と聞かれて、いつも困っていたことを思い出します。学校の授業で習った偉人さんなら、何人かは知っていましたが。
友達によっては、自分の両親が尊敬できる人だと言っている人もいましたが、自分の場合にはそういう感覚はまるでありませんでした。
そうやって、そのまま大人になってしまったので、いつになっても尊敬するひと、敬愛する人というのがいない状態が続いて、残念なことに今に至っているのです。
ほとんど伝記などを読まないこともあって、歴史上の人にあこがれをもったりすることもありませんでした。自分はこのまま死ぬのかなと。
最近いくつかの本を読んで、その著者たちを尊敬することができるなと思うようにはなったのですが、ほとんどの人がもうすでに亡くなってしまっているのです。
今の望みは、生身の生きている一人の人間として、心から信頼し尊敬できる心の師匠が欲しいなと思うのです。どういうわけか、そのようになりました。
最近までの本当の気持ちとしては、地球上には自分が尊敬できるような人は一人もいない、それで構わないと本気で思っていたのです。
でもそれはとても残念なことだなと思うように変わってきたのでしょうね。誰だって、この人はホンモノだと、この人なら全面的に信頼することができて、自分の人生を委ねることだってできると思えるような人がいたらいいなと思うはずです。
今は仕方がないので、すでに亡くなってしまった人ではあるものの、その著書などからその人たちが言うことを注意深く繰り返し読むくらいしかできないのです。
それでも、そうした本があったことはこの上なくありがたいことだと思えます。願っていれば、いずれ自分にとってのグルが現れてくれるのかもしれないなと、期待している今日この頃です。