苦しみの種はどこに…

日々のセッションの中で、クライアントさんは様々な訴えをされるわけですが、そのうちでも一番多いのが自分の身に起きたこと、特に他人にどうされたかというお話しが多いのです。

たび重なる不満を訴えたいその気持ちは、充分に分かるしそれなりに受け止めることもできるのです。けれども、どんな目に遭ったのかというところに視点がある限り、癒しを進めることはできないのです。

ご本人の中では、されたことこそが、自分が苦しむことになった原因であると判断しているのでしょうね。誰だって、誰かに理不尽なことを言われたりしたら、傷ついてしまうのですから。

ところが、ここでどうしても気づかねばならない大切な事柄があるのです。他人があなたにしたことが、あなたの苦しみの原因ではなくて、それは結果に過ぎないということです。

原因はどこにあるのかというと、すべてがあなた自身の内面に隠されているのです。その隠されたエネルギーこそが、他人をしてそのような働きかけをあなたに対してさせたと見抜くことです。

そしてそのエネルギーというのは、あなたの過去のどこかで体験したことが原因となって、不当に溜め込まれて解消されずに残っていたものなのです。

つまり、整理するとこういうことです。

1.過去に何等かの理由で否定的なエネルギーが溜め込まれた
2.そのエネルギーが他人を引き寄せて、その人に同じエネルギーを誘導させるような言動を起こさせた
3.それによって、あなたは不快で苦しい思いをすることになった

多くの人々は、事柄の表面部分である、この2.の後半部分だけを見て、自分が被害に遭ったと思い込んでしまうというわけです。

それでは、あなたは他人の奴隷の立場から永遠に解放されることができないということになって、どこにも希望は見い出せなくなってしまいますね。

本当は、1.の部分からすべてが始まっているのです。すべてはあなたの内奥のどこかに、あなたが苦しむ種が隠されているということです。これは、朗報ですね。

なぜなら、あなたさえそのことに気づけば、人生を変えて行けるということになるのですから。