徹底的に受け止める

私は来る日も来る日も、セッションの中で「自分を受け止めること」を繰り返し提唱しています。それを是非とも実践して下さいと言い続けています。

それを実践することの効果には、本当に計り知れないくらいのものがあるからです。マインドを直接変えようとすること自体がエゴであり、マインドから抜け出ることこそが真の救いなのです。

生きてきたあらゆる局面で訴えたかった想い、自分自身にも隠そうとしてきた本音、そうしたものがマインドの中には無数に渦巻いているのです。

表面にあるものだけでも沢山あるのに、抑圧されて隠されているものはその何十倍もあるはずなのです。それをできる限り、丁寧に一つひとつ拾い上げてあげるのです。

受け止めるためには、そうするしかありません。それは、他の55言い方をするなら、それらの存在を見てあげるということになりますね。存在していることを認めてあげるのです。

どんな惨めな想いであろうと、どんな卑劣な考えであろうと、決して認めたくない恥ずかしい自分であろうと、なんであろうがただ見て、それを受け止めるのです。

問題となる部分を直接改善しようとする代わりに、ただその存在をありのままに見て、受け止めるだけでいいのです。その間接的な方法こそが、問題を解消する最大の方法なのです。

問題を解決しようとするエゴの努力の代わりに、問題が自動的に解消していくようにするということです。そのためには、マインドから出ることしかありません。

マインドから出て行くというのではなく、ただ見て真に受け止めるなら、自動的にマインドの外にいることになるということです。

徹底的にこの実践を続けることです。あなたの意識が、マインドの中よりも外にあることの方が増えて来れば、痛いのに痛くない、暑いのに暑くないという経験をすることも可能になってくるのです。

そうしてこれまで人物としての自分が100%で生きていたものが、人物(マインド)とそれを見る側(無思考)に別れて、その間にすき間ができてくるのです。

その結果、間違いなく深刻さを持ち歩かなくなるでしょうし、人生を物語として見ることが本当にできるようになるはずなのです。