子供の頃に、宇宙には起源があってそれをビッグバンと呼ぶらしいこと、そしてビッグバンが起きた時の宇宙全体の大きさは、針の先よりも小さかったと教えられた時には、本当にびっくりしたものです。
その後も科学は進歩して、宇宙の解明が継続してなされてきているのですが、解明されればされるだけ一方ではさらなる謎が現れるというのを聞いたことがありますね。
きっとそれまで見えてなかったことが見えるようになれば、その奥に隠されていた謎がその姿を顕わすようになるからなのでしょう。
心の癒しについても同じようなことが言えるのです。癒しを進めていけばいくほど、いろいろなことが分かってすっきりもするのですが、その奥にあったものがまた問題となって見えてくるのです。
つまりキリがないということです。宇宙の解明も同じように終わりは決してやって来はしないはずだと思っています。それが思考の特徴なのです。宇宙のせいではないのです。
思考は解明すべき謎がなくなっては生きていくことができないのです。だから、いつまでも次の謎解きをし続けたいのですね。
癒しというのは水平方向に進んでいくのですが、そこから脱出するためには垂直方向に意識の向きを変えることが必要なのです。
それが自己探究であり、真実への探究なのです。それだけが謎を解くということから解放してくれるのです。そして謎が謎でなくなったとき、探究は自ずと終わりを迎えるのですね。