「何も無さ」だけが在る

目を閉じてしばらく静かにしていると、そもそもこれって何だろう?という疑問のようなものに包まれるのです。

生まれたり死んだり、それとも関係のない宇宙とか、時空すらない意識とはなんなのだろう?といった尽きることのない疑問。

その疑問がまた次の疑問を生み出して、すべてが疑問だらけになっていくときに、ふと疑問そのものが消えていくのです。思考が限界を迎えるのでしょう。

そして疑問があるとか疑問がないといったこと自体が消えていくのですね。それは同時に疑問を感じていた自己も消えるのです。

そのときにようやく、すべてが静寂に包まれて(もちろん静寂すら本当はないのですが…)、「無いこと」だけがただ在るのです。

こんなふうに言葉を使えば使うほど、真実から遠ざかって行くわけですが、こうした言葉たちを介して何かがインスパイアされて、伝達されるかもしれないのす。

なぜなら「無いこと」は誰かのものではなく、すべてを包含した全体だからです。

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