「私」は記憶の中にしかいない

誰もが自分自身の人生を生きているのですが、少し考えれば分かることですが、人生というのは生まれてからこれまでの過去の集積のことです。

イメージとしては、未来に向かって伸びているようにも感じますが、実際は過去の体験の蓄積から成り立っていると言えます。

つまり人生とはすべてが過去のものなのです。過去は今現在実在しないので、記憶の中の情報として存在するということです。

結局人生も、その中を生きていると感じているこの「私」も、どちらも記憶の中にしか存在していないということです。

記憶というのは単なる情報です。ということは、この「私」も情報に過ぎないということになってしまいますが、こればかりは承服できかねますね。

「私」は人間としてこうして生きていると思っているのですが、実は記憶の中のデータに過ぎなかったということです。

その証拠に、過去を思い出すことを一時的に停止してしまうと、あなたの中の「私」は見つけることができなくなるはずです。

そこに残るのは、ただ「在る」というあの感覚のみ。それこそが我々の本質なのだと分かります。「私」というデータは、あなたではないということ。

受け入れられるかどうかは、あなた次第ということですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です