人生に目標は不要、人生そのものが目標だから

私たちは誰でも人生は意義深いものでなければならないと思っています。誰にも認めてもらえないような人生では困るのです。

みんなに称賛されるような、価値を認めてもらえるような人生にしたいと願っているのです。そういったことが人生の目標にもなっているのですね。

だからその目標からはずれていると感じれば、それだけ苦悩するわけです。そして少しでも、目標に近づこうとして頑張るのです。

けれども、そういった目標を作ってしまうと、欲求は留まることを知らないのです。どこまでいってもまだまだだと不足感を感じてしまうのです。

そのため決して目標が達成される日はやってきません。だからエゴは生き続けていられるのです。万が一、目標を達成してしまったとしたら、欲望が消えた瞬間にエゴも一緒に消える運命にあるからです。

人生に目標などいりません。どんな目標も必ず未来にあるからです。未来を夢見れば、現在の苦悩を紛らすこともできますが、それはエゴが生き残りをかけてやり続けていることです。

人生に目標が必要なのではなく、人生そのものが目標なのです。つまり今この瞬間にあらゆる目標が達成されてしまっているのです。

だから人生は何かを達成するという類いのものではなく、ただ何が起きてもできるだけ素直にそれを全身全霊で味わえばいいのです。

どの瞬間も本当は奇跡の連続なのですが、思考が未来へと向かっているのでそのことに気づかずに逃し続けているのですね。まったく残念なことです。

でもそんな自分をただ見ているだけでいいというところに、また戻ればいいのですね。

 

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