私たちの内面を彩っているものに、思考と感情があります。思考は考えたり思ったりイメージしたりするもので、頭の範疇と考えられます。
一方の感情というのは、考えることとは違って主に感じるものです。頭ではなくて、ハートのものという感覚を持っています。
ところでみなさんは、思考が感情を生み出すということを知っているでしょうか?勿論100%ではありませんが、感情の多くは思考が元になっているのです。
たとえば、幸福感を感じるにはそれなりの理由があるのです。願いが叶ったから、充実しているから、人より恵まれているから等々。
そうした理由というのは、思考によって認識、あるいは判断されて作られたものです。だから、幸福感は思考が元にあるということ。
不幸だという感覚もそれと全く同様に、思考の判断によってそれを感じるわけです。どんな感情であれ、それを感じる理由があるなら、それは思考がベースにあるということです。
それなら思考がない状態ではどうなるのでしょうか?当然のことですが、不幸も幸福感もどちらも消えてしまうのです。
つまり理由のある(思考によって作られた)感情というのは、思考が止まれば何であれ消滅するということです。
怒りや悲しみ、不安や恐怖といった感情も思考が動かなければ、その多くはなくなってしまうのです。
その一方で、人生の中で大切な感情には理由がないのです。理由のない感謝とか、理由のない至福感などはただやってくるのです。
そしてそういったものは、思考がない限りは永遠にあり続けてくれるものでもあるということですね。