改善よりも受容

私たちは、あらゆる点でより良くなりたいと願っていますね。より多くの収入、より良い暮らし、より良い人格、よりよい人間関係等々。

つまりはすべてを改善したいという欲望を持っているわけです。けれども改善しても改善しても真に大切なことは改善できません。

なぜなら改善したいという欲望そのものが自我を強化してしまうからです。自我が強くなれば、自己防衛も強くなって真実から離れていくのです。

大切なことは改善しようとすることではなく、その代わりに受容することです。受容することによってのみ、真の改善がやってきてくれるのです。

まず初めに、受容できないでいることを受容するのです。そして改善病にかかっていることも受容するのです。

そうやって次第しだいに受容することが当たり前のこととなって、同時に自我の力を使うことが減ってくるのです。

全く取引のない真の受容は自我のものではないからです。自我自体も、深く受容されると溶けていってしまいます。

その感覚をきっと誰もが経験的に知っているはずですよ。