自我は表層にいる

私たちの生活の場というのは、物理的に言えば地球という天体の表面にありますね。地球の表層を活躍の場としているわけです。

地球というのは球体であって、地表はそのごく一部に過ぎません。地球の内部については、ほとんど分からないのです。

子供の頃にマントルという部分があってといったことは教わったのですが、それでも誰も行ったことがないのですから、本当のところは誰も知らないのです。

地球の円周が約4万kmだとすると、半径はざっと6000kmくらいあるので、地球の中心まで旅をしようとすると大変なことになるのです。

ちょうどそれと同じようなことが私たち自身の内面についても言えるのです。地球の表面にあたる部分にマインドがあって、自我はそこに棲んでいます。

マインドの層を中心に向かって進んでいくと、ハートの層に到達します。そして更に内奥へと進んでいけば私たちの本質がそこにあるのです。

本質は純粋な意識であり、地球でいうとマントル部分に相当します。自我のことを自分だと思い込んでいるため、自分の中心、内奥を垣間見たこともないのです。

これまでずっと外側に向けていた視線を180度向きを変えて、内側へと進んで行けば、これまで感じたことのない繊細なハートと出会うことになるはずです。

そして更にその先には完全に忘れていた自分の本質に出会うことができるはずです。たまには、地表だけが地球ではないということを思い出して、内面を深く見つめる練習をしてみるといいかもしれないですね。