自分の夫を社会的に抹殺していく、という恐ろしいドラマを観たのですが、誰が奥さんを誘導しているかというと、驚くことに夫自身だったのです。
夫の人格が二つに分裂していて、自分で自分の人生を破壊しようとするのです。激しい罪悪感によって。
解離性同一性障害という病ですが、いわゆる多重人格ですね。その夫は父親から激しい暴力を受けた結果、自分の心を守るために別の人格を作ったのです。
このようなケースはごく稀にしかないだろうと思われているかもしれませんが、実は意外と多いのかもしれません。
かなり以前にずっとセッションに来てくれていた中学生の男の子は、何人もの人格を持っていると話してくれました。
それらの人格が、主人格となって表へ出てくるかどうかは別として、みんなで話し合ったりすると言ってたのを覚えています。
あるいは、初めて予約してきたクライアントさんが、当日現れないので電話をしたところ、身に覚えがないらしいのです。
けれども、いただいたメールアドレスはその人のものだったし、忘れるようなことではないはずなのに。
また別のクライアントさんの場合、知らない間に包丁が増えていて怖いというようなことを言っていたこともありました。
本人の自覚がない場合を含めたら、かなりの割合でそうした症状をもっている人がいるのかも知れないですね。
自分という人格とは、一体なんなのだろうと考えさせられるのです。