以前、父親が歳を重ねて涙なんか枯れてしまったと言っているのを聞いたことがあったのですが、その時はそんなものなのかなあと思っていたのですが、みなさんはどうですか?
人は様々な場面で涙を流しますね。悲しくても泣くし、悔しくても泣きます。痛くても泣くし、寂しくても泣きますね。恐怖でも泣くだろうし、また嬉しい時や感動したときも泣きますね。
私自身の記憶では、高校生くらいから泣くことがなくなり、サラリーマンを辞めるまでそれは続いていたと思うのです。つまり、長い間涙とは無縁の生活をしていたということです。
それでもそのことになんの違和感も感じていませんでした。なぜなら、泣くようなネタが自分にはないのだから、泣く必要もないと思っていたのですね。
けれども、会社を辞める時期に同期して、自分癒しを始めた頃には驚くほどに涙を流すようになりました。そのとき初めて分かったのは、それまで自分の感情と関わらないようにしていたのだろうということ。
正直に自分の感情と共にいられるようになったときに、それまでのツケがいっぺんにやってきたという感じで、多くの涙を流しました。涙は浄化だとよく言いますが、確かにそうですね。
どんな感情がやってきたとしても、分け隔てなくすべてをあるがままに感じてあげること。こんな当たり前のことができなくなってしまっている男性の実に多いことか。
女性はそれほどひどくはないですが、それでも我慢を得意としている人は大勢見てきました。癒しの第一歩は、感情から逃げないこと。感情というのは、不健康なマインドを修復してくれる特効薬なのです。
それが見える形で表現してくれるのが涙なんでしょうね。