私達はよく、「問題は何?」とか、「これが問題なのだ」などと言って、解決すべき事柄をそのように表現しますね。
例えば、子供が学校に行くのをいやがって、とうとう不登校になってしまって困っていますという相談を受ける場合があるのです。
そのような場合、勿論表面的な問題は子供が学校に行かないということなのですが、私はそのことを問題視するのをやめて下さいとお伝えします。
その理由は問題のように見えているものは、実は本当の問題が原因となって起きている結果でしかないからなのです。
つまり、結果をいくら問題だと思って解決しようとしても、それは本当の問題の解決には決してならないということです。
仮にその表面的な問題が形としては解決されたとしても、原因となる事柄が全く解決されてなければ、その原因は遠からずまた別の何かの結果を起こすことになるのです。
目の前で起きていること、発生している事態、そういった表面的なことを問題だと思わないという習慣をつけることです。
そうしておいて、そうした事態の原因となるものは一体何なのかということについて、落ち着いてじっくりと考えてみるのです。
大抵本当の原因は目には見えないところにあります。それは心の中にあるからです。不登校の子供の心の中に、なんらかのその原因が隠されているのです。
そして、本当の原因を理解することができたら、内在していた大きな問題を解決するチャンスにつながりますし、そうなったら今まで問題だと思っていたことが、ありがたい導きだと悟ることができるのです。