自分を手放す

私たちが持っている苦悩は、そのすべてが自分への執着から来るのです。自分を価値あるものと思いたいという強い欲求があるために、日々せっせと価値を手に入れるべく頑張るのです。

ところがどうしたわけか、頑張れば頑張るほど、価値を見出そうとすればするほど、幸せになるどころか辛く苦しい人生になっていってしまうのです。

自分の生きる原動力がすべて価値ある自分を作り上げるというところから来ていると、確実に自己犠牲という罠が待っているのです。

今日一日を生きる原動力をほかのものにしてみませんか?自分に価値があるかないかということをすっかり忘れて、楽しむことに精を出すことです。

価値のないことは馬鹿馬鹿しくてやる気にもならないと感じるとしたら、かなり重症かもしれません。一旦立ち止まってゆっくり周りを見回してみることです。

そこに愛があるなあと感じる時には、きっと価値があるかどうかは考えてないはずです。そういう心の状態こそが自分を幸せにしてくれるのです。

価値ある自分でいたいという強力な欲望を徐々に手放していくことです。それができない限り、エゴと本当の自分との違いが分からないで生きていくことになってしまいます。

それは深刻でまじめではあるけれど、少しも満たされることのない、苦悩の人生です。少しは頑張った成果を享受することができたとしても、また明日から過酷な毎日が待っています。

その繰り返しです。どうでもいいこと、くだらないと普段だと切り捨ててしまうようなことを、一度立ち止まって眺めて見ることです。

どこに幸せの種が転がっているか分かりません。そういうものを価値基準だけで見逃してきたとしたら、なんともったいないことでしょうか。

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