笑い飛ばす

自分の人生を考えたときに、一生のうちでピンチに立たされることが何度かあるのかなと思います。今までにもそういう時があったし、これからも何度かあるのかもしれません。

それでも必ず、後で思い出してみると大したことはなかったという気持ちにさせられるのです。その多くは笑って話せるようなことなのです。

癌の手術で入院していたときのことも、様々なエピソードがあってそれはすべて自分の中では笑いに変えてしまっています。

機会があれば、みなさんにも笑い話としてお話しできるようなことがいくつもあります。他にもあの時は辛かったと思い返しながらも、心の中ではその時の深刻さがうそのように感じます。

こうしたことを何度も繰り返してきたせいか、今ではピンチだなと思ったとしても、これも後で思い返したときには笑い話のネタにされてしまうんだろうなと薄々感じるようになりました。

そういう時には、未来の自分というのは本当にのん気なものだと思います。窮地に立たされている現在の自分の苦しさを忘れて、笑い話にしてしまうなんてと思います。

でもそう思える未来の自分がいるんだと実感できると、今この瞬間にかなり困った事態に陥ったと感じても救われるような気もしてきます。

どうせ未来の自分は今の自分がこれほど苦しんでいることも、真剣には取り合ってくれずにただ笑いのネタとして誰かに披露するんだろうなと思うのです。

のん気というのは本当にすばらしいことだと思います。いっそのこと、その未来の自分ののん気さを今この自分が享受できたらどんなにいいかなと考えたりします。

そしてそれはもしかすると、練習次第でできるようになるかもしれません。「笑って許して」という番組があったと思いますが、それと同じように今の自分を常に「笑い飛ばす」という生き方です。

それができる未来の自分を今に連れてくることができたら、簡単にそれができるのでしょうね。未来の自分に負けないように今の自分も今この瞬間を笑い飛ばして生きるようにしたいものです。