自分を求められない

今までに何千回とセッションをやってきて、様々なクライアントさんと向き合ってきた中で、100%すべてのクライアントさんに共通して言えることは、誰もが安心を求めているということです。

それは別に私のところにクライアントさんとしていらした方々だけに言える特別なことではないはずです。誰もが安心を求めて生きているんです。勿論私自身もです。

ところが、残念ながらこの世的な安心というものは、確かに求めて手に入ることもありますが、それは確実に一時のものに過ぎないのです。

場合によっては多少の時間、継続して安心していられるような場合もあるかもしれませんが、それが永久に続くという保証など全くありません。

病気が治って安心、希望校へ進学できて安心、人と比べて優位にあると思って安心、お金が増えて安心、マイホームを建てられて安心、すべてが安心を目的にしていることばかりです。

なぜこれほどまでに安心にしがみつこうとするのでしょうか、それは心の中にどうしても拭い去ることのできない不安が大きく広がっているからです。

何もしないでいると、その不安に飲み込まれてしまいそうになるので、何とか努力してその不安を払拭して安心しようと躍起になっているのです。

一つ安心を手に入れられたと思っても、次の不安が出現してくるのでまた安心を求めざるを得ないのです。さらに、手に入れた安心もいつまで続くか分からないので、そのことでもまた不安になるというあんばいです。

本当の安心を手に入れたいならば、この世的な安心を求めることから手を引くことです。その時にこそ初めて、自分の本質は深い深いどこまでも続く安心の心でできているんだと分かるからです。

それが、真の心の平安です。この永遠に続く平安は求めることは決してできません。なぜなら、それはあなた自身だからです。

自分自身をどうやったって求めることなど不可能ですよね?だって、あなたそのものなんですから。自分をなくすことができないのと同様にして、自分を求めることもできません。

求める対象とは、それが何であれホンモノではないのです。ホンモノはすべてあなたが持っているし、あなた自身だということ。

だからこそ、外に向かって求めなければ誰もが気づくはずなのです。