感じやすくカラッとしている

自分の内面にやってくる気持ちや感情のうち、素晴らしいものとそうでないものに分けるとしたら、例えば、感動とか感激、歓喜などは前者ですね。

そうでないもの、つまりネガティブと言われたり、都合の悪いものとしては、悲しみや怒り、嫉妬、罪悪感、恐怖、不安、苦しみなどがあります。

なんとなく、ポジティブなものよりもネガティブなものの方が、よりたくさん挙げられるのはなぜなんだろうと思ってしまいます。

誰だって素晴らしい嬉しい気持ちになりたいし、感動や感激の体験をしたいと思うものです。けれども、そうしたポジティブな感情をより多く感じる人は、同時にそれだけネガティブな感情も感じることになるのです。

例えば、すごい感激屋さんなら、それだけ悲しみを多く感じることになるということです。なぜなら、それらは方向が違うだけで一つモノだからです。

人一倍貪欲に快感を感じようとする人は、それだけ多くの不快も感じることになるということです。そうやって、二元性の世界はバランスを自動的に保っているのです。

辛い感情を感じないように抑圧している人は、その分だけ感動や感激も少なくなってしまうということと同じですね。都合のいいものばかりというわけにはいかないのです。

そして癒しが進み、人生を物語だと見抜くことができるようになると、何が変わってくるかというと、どんな素晴らしい感情や否定的な感情であれ、長続きしなくなるのです。

癒されると、それだけ人は感じやすくなってしまいます。だから、病んでいたときの方が、却って楽だったと訴えてくるクライアントさんは沢山います。

けれども、それを更に通り越していくなら、今度は多くを感じはするけれど、すぐに治まるようになるということです。いつまでも余韻が残らないのです。

一口で言えば、非常に感じやすく、その一方でとてつもなくカラッとしているということですね。それが本来の私たちの内面なのです。