東京に大雪が降った日のことでした。夕方近くになって雪はもう止んでいたのですが、歩道にはかなりの積雪がありました。
近くのお店からの帰り道、歩道を歩いていると向こうから母親とその後ろに息子と思われる二人がやってきました。
雪のせいで普段よりはすれ違うときに余裕がなかったかもしれませんが、それでもよけなくてもいいぐらいの道幅はあったのです。
と突然、母親の後ろを歩いていたその彼が急に身体を半身にしたのです。まだすれ違うにはだいぶ距離があったのですが、それを見越して必要以上に身体をよけるようにしたのです。
彼はきっと10代後半くらいの青年だったと思うのですが、もしかしたら多少の知的障害を持っているのかもしれません。
彼の不必要とも思われる行動を見せつけられたときに、ふと気付いたのです。ああ、自分も心の中で似たようなことをしているなと。
敏感過ぎる感性を持っていると、他人に対する気遣いが過剰になってしまうのですね。相手に迷惑がかからないか、相手が嫌な思いをしていないかなどを非常に気にかけてしまうのです。
セッションに来られるクライアントさんには、このようなタイプの方が非常に多いのではないかと感じています。
だからこそ何かと生きづらいし、独りになりたいと思ってしまっても不思議ではないですね。
過敏体質を治すことはできないですが、自分のマインドの反応をただ見ているように訓練することは可能です。
実際それだけが唯一の楽になっていける方法なのですね。