本当は誰のため?

銀座にあるとある小学校で、アルマーニの標準服を採用する云々が物議を醸しているというのを、お昼のワイドショーでやっていました。

正確な情報を把握しているわけでもなく、そのニュース自体にはあまり興味もなかったのですが、そのことを決めた校長先生のコメントを聞いてびっくりしたのです。

というのも、彼は「○○小学校の発展のために…」ということを言っていたのです。それ以外のことはともかく、これだけが耳に残りました。

どんな組織であれ、それを守ろうとすると変なことが起きるのです。教会は信者のためにあるし、相撲協会はファンのためにあるし、学校は生徒のためにあるのです。

それが逆転して、教会を守るために活動すれば信者は犠牲となるのです。相撲協会を守ろうとすれば、ファンを裏切ることになる。

学校を守ろうとするなら、そこに通う大切な生徒たちを必ず傷つける結果が生まれるということを知らないのです。

組織というのはエゴを育む傾向が強いので、それには注意深く関わっていく必要があるということですね。

組織を守ろうとすることは、個人的な自己防衛よりもタチが悪いのです。なぜなら、それがいいことだという思いが強いからです。

私自身、自分が関わって来たどんな組織であれ、何の思い入れもありません。卒業した母校であれ、お世話になった企業であれ、発展しても潰れてもそれはそれでいいのです。

どうしても組織が必要であるなら、できるだけシンプルでエゴが介入しづらいものに留めておけるといいのでしょうね。