一番でなければならない

誰でも幼いときというのは、ものすごく親の自分に対する反応に敏感なものです。だから褒められたらとても嬉しいし、逆に落胆されたりしたらそれこそショックなのです。

懸命に親に迷惑をかけないようにしてみたり、自分のいいところばかりを見せようとしたり、本当に涙ぐましい努力をしているものです。

それはもしかしたら、大人以上かもしれません。なぜなら、幼いときというのはまだ常識が出来上がってはいないために、自分の感覚だけを頼りに生きているからです。

この程度は当たり前だとか、誰だってこうしたことは言われるものだといったような判断が冷静にできないために、一人で小さな心を痛めてしまうのです。

それはすぐ身近にいてくれる親と言えども、なかなか分かってはあげられないものです。なぜなら、悟られてしまうようでは意味がなくなってしまうからです。

子供は親に心配をかけたくない、自分のために悲しい思いをさせたくないという気持ちがとても強いからです。

そうしたことを何とか根こそぎ解決する手立てはないものかと考えて、自分なりに目標を作るのですが、その一つが「自分は一番でなければならない」というものです。

これは、もしかしたら女の子よりも競争意識の強い男の子の方に多いのかもしれません。一番になることで、親に喜んでもらえるし、ありとあらゆる心配ごとから脱出できると思うのです。

そうした決意を小さな頃に作ってしまうと、それは間違いなくそれ以降の人生を大変過酷なものにしてしまうことになります。

なぜならいつも一番になれるはずもないため、そのたびごとに自分を責めることになってしまうからです。だから、また更にもっと頑張って一番になろうとして自己犠牲を払うことになるのです。

自分の心のどこかに、こうした「自分は一番でなければならない」と思っている意識がありそうだと感じるのでしたら、まず最初にその意識を思い切り受け止めてあげることです。

その言葉を何度も口に出して表現してあげることも効果があります。それを十二分に繰り返してやってあげることがとても大切です。

そうやってしっかり受け止めてあげることができたら、自然とその固い決意をした意識のパワーが小さくなって静かになっていってくれるはずです。

そうなって初めて、自分はこのままでもいいんだという深いところからの安心感に包まれたように感じることができるようになると思います。

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