「負けるもんか」を喪失しちゃいました!

小学校の3年か4年生の頃に、初めて学習塾なるところへ通わせられるようになりました。学校での成績は優秀だったのに、今思うと何故?と疑問符がつきます。

その塾で初めてのテストがあったのですが、戻ってきた解答用紙を見て絶句してしまいました。それは、それまでに自分が経験したことのない低い点数だったからです。

どの科目だったのかも、何点だったのかも忘れてしまったのですが(きっと40点くらいだったかな)、目にいっぱい涙を貯めて泣くのを堪えていたのを覚えています。

こんなひどい点数を取るなんて、自分のことが惨めで、情けなくて、どうしようもなくなってしまったんだと思います。あの頃は純粋なものですね。

けれども、私は順応するのが早いらしく、勝手にこの塾のテストは難しいのだから、悪い点数でも仕方が無いと見切りをつけてしまったのです。

そのおかげで、その後は何のことは無い、どんな悪い点数でも平然としていられるようになったものでした。その時点で、「負けるもんか」を喪失してしまったのです。

その後も、高校一年の2学期の英語のテストで、確か100点満点で7点というのを取ったことがあったのですが、ちょっと驚いただけでした。すでに免疫ができていたのですね。

大人になってからも、自分は人並み以上にできるはずだという自分と、いやいや駄目なときはとことん駄目になるという自分と、両方がいることを意識するようになったのです。

その結果、血の滲むような努力だとか、どこまでもやり抜く根性といった類のものは自分とは無縁のものとなったのです。

よって、類まれな人物になることも、一芸に秀でた人物になることもありませんでしたが、その代わりにどんな自分であろうとも、否定することが少ないという大きな利点を手にしました。

年齢的なこともあるでしょうけれど、向上心は皆無になってしまいましたが、そこそこに生きるというのが自分のスタイルとして定着しているようです。

どのような信条で生きようと個々人の自由ですね。あなたは、「負けるもんか」をどのくらい使って生きてますか?