真の暑気払い?

しかし、暑いですね~。個人的には、今頃の夏の暑さが好きだとはいえ、この時間(夜11時過ぎ)になっても一向に涼しくならないのには、閉口してしまいます。

夕べは、明け方に何度も目が覚めてしまい、その度にエアコンをタイマーにして寝るのですが、タイマーが切れるとまた起きてしまうというのを繰り返していました。

誰かにお会いしたときの第一声が、「いや~暑いですね~」なのです。そう言ったところで暑さが紛れるわけでもないのですが、つい愚痴りたくなるのですね。

以前、スポーツクラブで会うあるご高齢の婦人が、夏の暑い日に「今日は涼しいねえ」と言ってきたので、ポカンとしていたら、暑いというと暑くなるので、涼しいと言うようにしているというのです。

確かに、暑さを敵対視したうえで、恨みがましく暑い暑い!と言えば、余計に暑くなるというのは間違いではありません。

けれども、実際には暑いのに涼しいというのは、どうかと思ったのでそのときには黙っていました。本当は、そうしたやせ我慢は私の場合ほとんどしません。

なぜなら、それは厳密にいえば自分の本音を隠すことになる、つまり自分を騙すことになってしまうと思うからです。

実際には、一時的には効果があるかもしれませんが、それは暑がっている自分の心を葬り去るようなマネをしているということに気づかねばなりません。

本当に暑さに対する苦しさを小さくしたいのなら、「暑い、暑い」をしばらく繰り返して言うことです。2~3分も繰り返していると、暑さは変わらないのですが、拒絶感が小さくなったのに気づくはずです。

私たちの苦しみは、拒絶感と密接に関連しているのです。拒絶は恐怖からやってきます。その感情をしっかり受け止めることによって、その分だけ心は穏やかになります。

ウソだと思ったら、騙されたと思って試してみてください。暑気払いというよりは、暑さへの拒絶払いといったところですね。