前世は単なる記憶データに過ぎない

自分の前世に興味がある、それがどのようにして現在の人生に影響を与えているのか知りたい。このような目的でセッションにいらっしゃる方は後を絶ちません。

多少ブームのようなものもあるのかもしれませんが、最近では定常的にある程度の割合でいらっしゃるのです。その際、私は必ず今世の幼い頃を飛び越えて見るのはどうしてかと伺います。

なぜなら、人生で何かがうまく行ってないと感じていたり、何等かの苦しみや悩みがあるのなら、前世を見に行くよりも、より身近な今回の人生の初期のあたりを見るに越したことはないからです。

前世とは、あなた自身が実際に経験した人生ではありませんよ、とお伝えするのですが、そう簡単には理解していただけないのです。

人のマインドの奥深くに、前世の記憶が収められているのは事実です。それは、数えきれないセッションでの経験からしても、間違いのないことです。

けれども、それは自分自身の経験したものではなく、単なる記憶なのですね。将来、科学が進歩して人の脳の中に記憶に匹敵するような情報を埋め込む技術が開発されるかもしれませんね。

そうなったら、その記憶を思い出せば、やっぱり同じようにそれを自分がいつか経験したことのように感じるでしょうね。でもそれは、単なる記憶データなのです。

前世の記憶もそれと同じこと。過去に生きて死んでいった方々の記憶を伴った感情や思考の微細なエネルギーが行き場を失って、そのエネルギーに見合ったエネルギーを持った受精卵の中に入るのです。

それこそが輪廻のメカニズムなのですから、何か実体のあるものが肉体を変えながら生き延び続けるわけではありません。そこにあるのは、エネルギーの伝搬なのです。

単なる興味で前世を見て楽しむということでしたら、協力させていただきますが、癒しが必要だと感じているなら、真っ先に幼い頃を再体験するべきですね。

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