所詮はどうでもいいこと

人生において、本質的なこととは、自分の本質に気付くことです。自分のことを本当は何も知らないで生きてきたということに気付くこと。

そこから、自己探求が始まるのです。そしていつかは、自分の本質と出会うことになる。それ以外に大切なことなど一つもないと、胸を張って言えるのです。

そうした理解を深めていくことによって、人生でどんな苦難がやって来ようと、「所詮はどうでもいいこと」として済ますことができるようになるのです。

もしも辛い気持ちになったり、気分が落ち込んでしまったり、否定的な感情にやられてしまったとしても、その度合いは小さなものになるはずです。

そして、落ちている期間も次第に短くなっていき、あっという間に快復することができるようになるのです。身の上に降りかかったことが重大なことだと思えば、深刻になるのは仕方のないこと。

けれども、一時はそうした深刻さがやってきたとしても、「所詮はどうでもいいこと」を思いだすことができるなら、そのときにはあっという間に平常心に戻ることができるのです。

人生のすべては思考が作った産物の連鎖で成り立っているのです。自分の内面深くに横たわっている否定的な自己イメージも作り物なら、「私」という自我も思考によって作ったもの。

それらがあなたの人生を支えていることに気付くなら、自我が喜ぶような人生には何の意味もありません。「私」という作り物と同一視していることを見抜き、自分の本質に気付くなら、私たちはすべてを手に入れたことになるのです。

自分は誰なのか?の問いに対する探究に、全力を捧げる覚悟が必要なのですね。