クライアントさんの中には、自分の人生の目的を知りたいという人がいます。人生の目的を知って、それを成就して価値ある人生にしたいと思うのでしょうね。
けれども、残念ながら誰の人生であれ、どんな目的もないのです。敢えて言えば、人生そのものが目的だと考えればいいのです。
勿論これは思考レベルの話しではあるのですが、生きることは手段であると同時に目的でもあるということです。以前、このブログでも書いたように、手段と目的が一つである行為を「遊び」と呼ぶのです。
だから、人生とは遊びなのです。何かを達成するとか、成果を出すというようなものではなく、ただそのプロセスを楽しむこと、それが生きることなのですね。
エゴというのは、どんなことにも、意味や価値、そして目標、目的を作り出して、それを支えにして日々戦い続けることが好きなのです。
エゴは遊ぶということが不得手なのです。なぜなら、遊びの原動力は愛であり、エゴは不安や恐怖を原動力として生きているのですから。
百歩譲って、一人ひとりの人生に個別の目標や目的があるとしたら、それは人生という物語の中でのことなのです。物語は思考によって作られているので、どんな目的だろうと生み出せるのです。
けれども、真実は物語の中にはありません。人生を物語だと見抜くヴィジョンを持つことができれば、それが遊びであることが分かるようになるのです。