真の自己への回帰

私の内側深くで、しかも小さな頃から現在に至るまでずっと叫んでいる声があります。声と言っても言葉が直接聞こえてくるわけではありません。

それを敢えて言葉に変換するなら、「なんだか変」と言っているようです。何が変なのかというと、全てが変だという感じです。

変というのは、きっと何かが間違っていると感じているのか、あるいは勘違いをしてしまっているということなのか。

それを突き止めることができずにずっと生きてきたのです。99%はもう諦めてしまったように思います。

それでも残りの1%が諦めずに、ずっと心の奥で訴えているのです。それ、違うよって。全くもって間違っちゃったと。

今ならその意味がわかるような気がします。それは、全体としてただ在る自己を、個人という自我に落とし込んでしまったことが原因だと。

この世界で上手に生きていくために必要なことだったのですが、幼い頃に家族や周りの人たちから教え込まれてしまったのです。

4、5歳にもなれば、社会から与えられた自分という立場に沿って生きるようになったのです。

社会が望むものを見て、社会のルールの中で立派に生きていくための方便を、真実だと思い込んだのです。

それでも1%はそれ以前の自然さを覚えていて、異議を唱え続けていたということですね。ある意味の頑固さがあってよかったです。

これからの残りの人生は、決して消えることのないその声に耳を傾けて、感覚としてしっかり残っている全体性への回帰に向かうことにしたいと思います。

とはいえ、やることはとてもシンプル。長年のしつこい思い込みを外して、あの自然だった自分に戻るだけなんですけどね。