取り憑かれる=乗っ取られる

いわゆる心霊現象と呼ばれるものの一つに、霊が取り憑くというのがありますね。昔から狐憑きなんていうのもありました。

要するに、生身の人間にその人のものではない全く別の何らかの霊が入ってきて、本人を乗っ取るみたいなものです。

恐山のイタコと呼ばれる人たちは、死んだ人の霊に自分の身体を乗っとらせて、その霊の家族などと会話をさせるわけです。

ことの真偽は私には分かりませんが、もしもあなたが深い瞑想状態になるなりして、心を空っぽにすることができたなら霊が取り憑く可能性があるのでしょうか?

答えは「ノー」だと思います。空っぽの心に入ることは逆に不可能だろうと思うのです。それは真性な無の領域だからです。

逆に、不安や恐れで心が縮こまってしまったり、あるいは何も考えずにボーッとしているような状態の方が、取り憑かれる可能性が高いのです。

つまり、取り憑く霊の立場に立ったなら、そこに自我というマインドがあるのが必須ということなのです。

自我(マインド)は思考群なので、外側から別の思考を入れてあげるだけで、それがマインドを圧倒するくらいの強いものであれば、すぐに取り憑くことができるのです。

もしも自分のマインドの部分に乗っ取られて冷静さを失うなら、それは霊に取り憑かれる現象と近いのではないでしょうか?

取り憑いてくる霊の問題というよりも、乗っ取られやすいマインドの状態で生きていることの方が問題なのではないかと思います。

もちろん、イタコさんのようにそれを仕事にしている場合はまた別ですが。