時間という牢獄

私たちは誰もが時間という一つの流れの中で自分の生を生き続けていると感じています。どんな境遇であろうとも、このことから外れている人は誰もいないのです。

この状態のことを当たり前のこととしてそれ以上考えないで済ましているわけですが、コースでは時間は本当はないということを教えてくれています。

時間とは私たちの心の中で作られたものだということです。実在するものではなく、自分自身を縛るカッコウのツールとして使っているのです。

私たちの心は時間である過去と未来に翻弄された状態のままになってしまっています。過去という時間は、自分や他人が犯してしまった罪を作り出してしまいました。

そのことによって、誰の心も罪悪感を奥底に隠し持っていると思い込むようになってしまったのです。それは必ず恐怖を誘導するのです。

そして未来という時間はその恐怖をホンモノにする場所であると言うことができます。心が未来に向かうことで恐怖はよりそれを現実にすることができるのです。

こうして時間は罪悪感と恐怖に自分の心を縛ることに成功し続けているのです。瞑想や愛を与えることによって、この時間の呪縛から外れることができます。

実在とは時間という妄想を妄想としてみることで体験することであり、それに一番近いのは今この瞬間を感じるということです。

過去も未来も時間という妄想からくる狂気の産物でしかありません。そして最もポジティブな発想としては、時間はそれが妄想であるとの気づきを得るまでのツールであると考えることです。

それこそが本当の時間の使い道なのです。これが逆転の発想とも言える、コースの教えです。時間についてこうした考察ができないと、いつまでも時間という牢獄に縛り付けられたままになってしまいます。

時間という自分が作った牢獄から解き放たれて身軽になったときに、本当の自分は命という永遠の存在であることに気づくことになるのでしょう。

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