愛の目

人は何かを見るときに、大抵はエゴの見方を使っています。でも心が愛に満たされているようなときには、それが愛の見方に変化します。

そうすると、今まで淀んで見えていた景色がばら色に染まって見えてきたり、薄暗い感じがしていた部屋の中が明るく見え出したりするのです。

愛の目で周りの人達を見たらどんなふうになるんだろうかと想像してみました。異性を見る目、同性を見る目がどう変化するでしょうか?

我々が使える愛の目とは、まだ肉体の目を使うレベルですので、個々の違いを識別してしまいますから、個性を見ることには変わりありません。

ただ、綺麗な人とそうでない人の違いがなくなるように思います。すべての人がそれなりに綺麗だし、美しいし、かわいらしいし、愛しい風貌に見えてくるのだろうと思います。

ですから、綺麗じゃない人、素敵じゃない人、感じの悪い目つきの人、そういったネガティブな反応をしてしまうような人が周りからいなくなるのでしょうね。

背の高い低い、横幅のあるなし、色の白い黒いなどはそのまま見ることはできますが、自分がいやな気持ちになるような人は一人もいなくなるということです。

これは想像しただけで何とも楽しくなります。自分は若いときに、異性を見るたびになぜ世界中の女性がみんな美人ではないのかなあと本気で思っていました。

誰かにそのことを話したら、みんなが美人だったら区別がつかなくなるからだよと言われましたが、そんなことはないですね。世界中の人の指紋が全部違うように、みんなが美人であっても個性は保たれるはずです。

この夢のような状態が、きっと愛の目で周りを見るようになったら実現するのではないかと密かに楽しみにしています。 そして実はほんの少しだけその兆しがあります。

人を見るときに、心のどこかで何か暖かな気持ちを感じている自分がいて、それが増えてきている気がします。それが、すべての人は美しいというところに繋がっていくのだろうなと思うのです。

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