選択 その5

私たちは自分の身に起きることにとても敏感に反応します。何か自分が望むようなことが起きれば喜びもするし、いやな出来事があれば辛い気持ちになってしまいますね。

そして、自分の感情あるいは気持ちというのは、そうした周囲の出来事によって決まってしまうと思っています。このことにあまりにも慣れ親しんでしまったために、実は選択の結果なのだということに気がつかなくなってしまったのです。

嬉しいと思えることが外にあった時にだけ、嬉しくなるのだとエゴに思い込まされています。楽しいと感じられる時間を過ごせるのは、楽しい事柄を体験しているからだと思っています。実は、そうではなく、それを選択しているだけなのです。

いやな気持ちを選択してしまった結果、いやなことが起きていやな気持ちになってしまうのと同じように、嬉しい気持ちを選択することで、嬉しいことが起きて結果嬉しい気持ちになれるのです。

そしてもっと単純に、嬉しいを選択したので嬉しくなるし、楽しいを選択をしたので楽しい時間を過ごせるのです。つまり、自分の外側にたとえ何事も起きなくともどんな心の状態にでも選択によってなることができるということです。

以前、瞑想中にいつもの自分の気持ちとは全く違う感覚になったことがありました。感謝の渦に中に入ったようになり、足りないものは何一つないという感動的な時間でした。

このような体験も、勿論自分の身に何か特別なことが起きたわけではないのに、そのような状態がやってきてくれたのですが、これも瞑想中でのしっかりとした選択によって引き起こされたのだと思っています。

私たちはどんな状態にいようとも、愛を選択するスイッチを持っています。あまりに長い間それを使うことをエゴに止められていたため、もう持っていることすら忘れてしまったのです。

このスイッチのことを思い出すためには、何はともあれ選択することを習慣付けることです。そうやって、次第に愛を選択することだけが自分がやるべきことなのだと気付いていくことができます。それが真の幸せへの最短コースなのです。