私たちは、自分が見ているものから、いいにつけ悪いにつけ影響を受けてしまいます。場合によっては、見ているものに同化することもあるかもしれません。
ということは、日頃何を見ているのかということで、人生は大きく変わってしまうこともあるということです。目に見えるものばかりを見るなら、自分のことも目に見える存在と考えるようになるのです。
一方、目には見えないものをいつも見るようになるなら、自分の存在は決して目で見ることなどできないということに気づくようになるということです。
決して目で見ることのできないもの、世界中の誰からも見られることのないもの、それが自分の内面なのです。内面といっても、性格とか人格の部分ではありません。
それは、肉体を使って他人の眼から見えるからです。明るい性格なら、その明るさが笑顔となって他人の眼に映るかもしれません。
誠実な人格であれば、何等かの行動となってやはり他人の眼に見えるはずなのです。そのような内面ではなく、真の内面とは意識そのものだということ。
自分の意識を常に見るようにするなら、自分の本質が意識なのだということに気づくようになるということです。意識だけは、どのようにしても人の目に映るものではないのです。
自分の意識に意識を向けるということ。そうすれば、あらゆる同化が外れていき、意識そのものを直接見ることができるのだろうと思うのです。