昨日のつづきです。
誰かの機嫌の悪さが、周りの人達に心理的な悪影響を与えるというお話しをしました。そして、実はそれこそが機嫌を悪くする大きな目的でもあるのです。
機嫌が悪い状態というのは、無自覚ではあったとしても、誰かに自分の不満な気持ちを訴えようとしているのが目的だということです。そしてその目的はいい悪いは別にしてある程度達成されるということです。
しかし、機嫌の悪さが何かを訴える行動だということが周りに伝わったとしても、本人の希望を周りに叶えてもらえるという保証はありません。
幼い子供が欲しいものを買ってもらえなくて、機嫌を悪くして、仕方なく親がそれを買ってあげて目的を達成するということはあるかもしれませんが。
また実際にその欲しいものを買ってもらえなくても、その欲しいという気持ちを親に充分に受け止めてもらえたと感じるだけでも、かなり子供は楽になるのです。
それと同じで、大人が機嫌を悪くする場合も自分の周りに何かを求めている行為であり、その行為はとても幼稚なものだということを知るべきですね。
ですから、どんな場合においても機嫌を悪くすることを正当化することはできません。今自分はこういう理由で機嫌を害しているだけで、それは当然のことだと主張する人がいるかもしれません。
しかし機嫌が悪いのは幼い自分の意識の現われであるということを認めれば、そんな依存心たっぷりな自分を周りに露呈することを自粛したいと思うようになるはずです。
このように、機嫌の悪さは自分を救ってくれるものが自分の外側にあると信じて、それを訴えている惨めな自分の姿を曝け出しているのだけなのだと認める必要があります。
これがしっかりと認められたら、機嫌の悪さよりも機嫌のいい自分を選択しようと思うようになるはずですね。