幼児のころの無邪気さというのは、とても尊いものです。なぜなら、そこには自我がまだ発生していなかったからこその無防備さがあるからです。
それは心理的な恐怖や不安というものを知らずにいる時代ですから、愛そのものといってもいいのかもしれませんね。
ところが、自我の目覚めとともに、少しずつこのままの自分ではいけないという自己防衛の要素が作られていくのです。
無邪気さはその人のオリジナルな部分であり、自己防衛を伴った自我は、生後作られた社会性の部分となるのです。
したがって、どちらもこの世界で生きていくためには必要不可欠なのですが、恐怖や自己否定感が強すぎると、そのバランスがとれずに自己防衛の方ばかりが優勢になっていってしまいます。
そうなると、大切なオリジナルな部分である無邪気さが心の奥にしまわれたままで、長い間陽の目を見ずにいることになってしまいます。
こうなると、社会性はあるかもしれませんが、愛のない無機質な魅力の薄い人物になってしまうことになるのです。
あなたは、自分の中にある無邪気さや無防備さとしっかり繋がっているという自覚がありますか?もしもそうした感覚が希薄であるのなら、癒しが必要な状態だと考えるべきです。
理性による努力だけでは、バランスのとれた心の状態に戻すことは難しいからです。毎日、子供のように無邪気な自分の心の部分を意識してあげてくださいね。