人は例外なく本当は孤独なのです。孤独でない人はいないのです。なぜなら、個人として生きているつもりになっているからです。
生まれて2~3年すると、個としての自分がいると思うようになり、身体の外側は自分とは別の世界が広がっていると感じるのですから、孤独でないわけがありません。
ただし、優しい親に大切に育てられたり、仲良しの友達がいることで、何とかその孤独を感じずにいることもできる人もいます。
逆に、周りの愛情を感じることができなかったりすれば、それこそ額面通りの孤独感を常に持ったまま生きなければならなくなった人もいます。
ただどちらにしても、孤独は常に付きまとうものなのです。その結果、どれだけその孤独を感じずに生きることができるかということが、大問題となるのです。
そのために、人は恋愛をしたり、仕事に打ち込んだりするわけです。恋愛は人に打ち込むことだし、仕事や趣味に打ち込むのと少しも違いはありません。
宗教に打ち込む人もいるだろうし、仲間を増やして共に生きるを実践することで、孤独を紛らわそうとする人たちもいますね。
残念ながら、こうしたあらゆる対処は真に効果があるわけではないのです。つまりそうしたことをいくら頑張ったところで孤独が消えることはないということ。
孤独をなくす唯一の方法は、外側に目を向けることをそろそろやめて、内側をどこまでも見続けること。その深みを見ることができたなら、その時は孤独は自動的に消滅してしまうでしょう。
なぜなら、孤独とは個としての自分の存在を信じてしまったことから来る錯覚だからです。自己の最奥には何も無いことに気づく時、孤独はもう保てなくなるのです。