バランスを取る必要のない生き方

 

私たちのマインドは、大きく二つの部分に分裂しています。簡単に言えば、本来の自分と社会的な自分。あるいは、無邪気な自分と理性的な自分です。

その二つの部分が、ある程度いいバランスを保っていられるなら、人生は比較的問題なく推移するはずなのです。適度のストレスと発散のバランスが取れているということです。

一方で、無邪気な自分を抑えて、理性的な部分ばかりが過度に突出した生き方を続けるなら、いつかはそのつけがやってきて、一気に反転してしまうのです。

反転してしまったものは、いずれはまたその反動がやってきて、さらなる反転によって元に戻ることになり、結果としてこうした反転を繰り返すことになってしまうのです。

両者のバランスがとれていれば、勿論反転することもなく、安定した人生を継続することができるのです。けれども、最も理想的な生き方とは、バランスを取る必要のないものなのです。

そもそもなぜバランスを取る必要があるかと言えば、二つに分裂してしまったからなのであって、その分裂が小さくなって、もっと小さくなれば、次第にバランスを取るということすら消えてしまうのです。

それが中道とか中庸と言われる生き方です。マインドの分裂が極端に小さくなって、社会的な部分と無邪気な部分が統合されたような状態です。

この状態では、もうエゴが生き延びる術はありません。エネルギーを失ったエゴはいずれは消えて行くことになるはずです。

「私」が消えて行くとき、「無私」の状態、つまり本来の愛そのものになるのですね。

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