エゴの非存在性

恐怖や不安、怒りや悲しみといったいわゆる否定的な感情というのは、エネルギーを必要とするのです。だから、そういう感情が発生すれば、人は消耗してしまうのです。

一方、あらゆる肯定的な感情というのは、その逆にエネルギーを発電することができるのです。だから、人は決して消耗しないし、より元気になって溌剌としてくるのです。

惨めで悲しくて、否定的な気持ちがやってくると、逆にエゴは力をつけてきます。表現を変えれば、「私」というエゴの存在がよりはっきりするのです。

だからこそ、エゴは自分をしあわせにはさせないようにするのです。エゴは常にしあわせになりたいと願っているのですが、その奥では決してしあわせなど望んでいないのです。

もしもあなたが満たされていたら、歓びあふれているなら、そのときには決してエゴを感じることはできないのです。その瞬間、エゴは休眠するしかないからです。

このことを深く理解することです。「私」というエゴは、あなたをしあわせにはしたくない!ということから目を背けずに、理解を深めていくことです。

エゴは悪者ではなく、単に存在しないということです。だからこそ、本当に満ち足りたら、その非存在性に気付いてしまうということです。

エゴはそれをもっとも恐れているのです。だから、エゴはあなたを憂鬱にさせたり、深刻にさせてエネルギーを奪い、消耗させるのです。そのとき、エゴは偽物の存在感を最大にすることができるということ。

今この瞬間、エゴに協力したくないと決意するなら、すぐにでも気持ちを明るくして、肯定的な気分にすることです。それは間違いなく、できることです。実践してみて下さいね。