不安を見つめること

不安を持っていない人はいないと思うのですが、不安が何から発生するかをはっきりと知っている人は少ないのではないでしょうか?

不安は、思考からやってくるのです。思考によって自分の状態や未来を考えて、それを判断することで不安感が作られるのです。

それなら、考えないようにすれば不安から逃れることができるはずですね。それは確かに真実なのですが、残念なことに不安のエネルギーは思考を活性化させる特徴があるのです。

つまり、思考によって不安を作り上げてしまうと、その不安自体が新たな思考を生み出すことになり、それがまた次なる不安を作り出すという悪循環にはまるのです。

そのために、不安を強く感じている人は、そこから抜け出すことがなかなか難しいということになってしまうわけです。更に、マインドはその不安をこねくり回して、また別の罠を作り出すのです。

それは、不安がなければないで、そのことが不安だという心理です。あまりにも不安と共に暮らしている時間が長いと、人はその不安さえも自分の一部のように感じ出すのです。

だから、何かの拍子に不安が小さくなって、安らいだ気持ちになれたとすると、それ自体を不安に感じるようになって、新しい不安の材料を手に入れようとするのです。

そうやって、いつもの不安と密接な毎日へと戻してしまうのです。なかなかやっかいなものですね。こうした悪循環、ジレンマから抜ける唯一の方法は、その不安に対して何もしないでいることです。

不安を安心に変えようとすることを止めるのです。不安があっても死ぬわけではないということを思い出して、その不安をジッと見つめているのです。

それがうまくいけば、不安は何もせずとも自ずと小さくなっていくのです。実践あるのみです!

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