自我とは願望達成プロセス

プロセスというのは、過程とか経過、進行、方法、手順などの意味がありますが、それそのものには実体がありません。

それはそうですよね、例えば自動車を作るときの製造過程というのを考えてみれば明らかですが、一連の流れ全体を指すわけですから。

家を建てる時にも、土地を計測して土台を作って、その上に柱を組み立ててなどの手順があるわけで、それもプロセスと呼べます。

要するにプロセスという存在はないのですが、川の流れのように時間の流れに沿って活動するものの全体がプロセスと呼ばれるわけです。

自我というのはそういうものだと言っているのです。私たちが生まれ変わるのではなく、願望が生まれ変わるのです。

自分は惨めではないということを達成するためのプロセスが、人生を超えて継続するということですね。

だから個人というものはイメージの産物であり、それが願望、あるいは欲望を達成するためのプロセスとして必要なのだということ。

ということは、私たちが欲望や願望から遠ざかることができたなら、そのプロセスは終わることになるのです。

つまりは、もう二度と生まれ変わる必要がなくなるわけです。自分が存在しないということがどれだけショックであろうと、それが真実であり、あなたはプロセスだということですね。