大きな落差がショックを生む

人が真に求めていることとは、自分の気持ちを受け止めてもらうこと、分かってもらうことなのです。

それは必ずしも希望を叶えてもらうこととは違うのです。ところが、ここのところの違いをしっかり把握できていないことがままあるのです。

例えば、親が子供の気持ちを受け止めるということと、子供の言いなりになってしまうこととは、全く異なることだということです。

子供のどんな言葉であれ態度であれ、親がそれを受け止めてあげることは最上級のプレゼントなのです。

一方で、子供の言うことを何でも聞き入れて言いなりになってしまうことは、百害あって一利なしなのです。

なぜなら、子供のその王様のような環境というのはそう長くは続かずに、いずれは現実を知ることになるからです。

その時に、その落差を体験することで子供はひどく惨めな思いをすることになり、受け入れ難いと感じてしまうのです。

これは悲劇を生みますね。成長して大人になっても、心の奥にはその時の惨めさ、ショックが色濃く残ることになるのです。

一番辛い思いをするのは、本人なのです。誰もそれを助けてあげられないのです。本人自らそのことに気づいて、過去の傷を癒す努力をする必要があると言うことですね。