自分と周囲のどちらが動いている?

今や当たり前になったカーナビ。クルマを運転しない人であれ、誰でも一度や二度はその画面を見たことがあるはずですね。

その画面の真ん中やや下辺りに矢印のようなマークがあって、それが自分のクルマの位置を示しているわけです。

クルマを走らせると、そのマークは微動だにせずに周りの地図情報だけが動いていくのが分かります。

逆に固定した地図情報の中を、自分のクルマのマークが動いてしまうとしたら、ちょっと不便ですよね。場合によっては見失ってしまうかも知れません。

ところで、春が来たとか季節が巡るといった言い方をしますが、あれは自分は固定されていて季節の方が動くというイメージですね。

つまりカーナビで言えば、クルマのマークを固定した状態と同じということです。何が言いたいのか分かってきたと思います。

要するに、自分は微動だにせずに周囲の場所や季節(時間)が動いているという感覚の方が自然だということです。

それなのに、なぜ私たちは普段自分が行きたい場所に移動すると考えるのでしょうか?それはきっと大きさの問題なのではないかと。

自分の身体とこの地球の大きさがあまりにもかけ離れているため、地球の代わりに小さな自分が動いているとみなした方が自然なのでしょう。

けれども、本当のところはどちらだと思いますか?充分に意識的であるとき、その答えが分かる気がします。