かつて、「ミクロの決死圏」というアメリカのSF映画があったのをご存知でしょうか?今調べたら、1966年公開だそうです。
ある人の病気を治すために、医療チーム全員がものすごく小さくなってその患者の身体の中へ入って行くというものです。
宇宙船のような乗り物ごと極小になって、確か注射器の中に入って体内へと送り込まれるのだったと思います。
あるときは血管の中を白血球や赤血球を見ながら進んでいったり、抗体に異物だと思われて襲われてみたり。
人の身体の中での大冒険活劇なわけです。なんでこの話しをしたかというと、どうやったら身体への同一化を捨てられるかを考えていたからです。
私たちが、自分は身体だと思う時、一定の大きさの身体をイメージしているはずですね。いつもそばにあるこの大きさがカギです。
遠くから自分の身体を見たり、逆にこの映画のように近距離で身体の中を覗いたりできたとしたら、それでも同一化し続けられるのか?
イメージしてみると、ちょっと疑問な感じがしてきませんか?やっぱり、これが私だと言えるのは、意識だけだと感じる気がします。
もしも映画の中の患者が私であって、体内での様子をリアルタイムで見ることができたとしたら、そこに映し出されている身体の内側を自分だと認めるのは難しいと思いますね。