違和感を受容する

大学生の時に初めてコンタクトレンズを使い出したことがありました。メガネ屋さんで、最初にソフトコンタクトを目の中に入れてもらったときに痛みがないことに気をよくしたのです。

勿論、敏感体質の自分には相当な違和感があったのですが、それでもこれでメガネをかけずに済むというありがたさが勝ったために、それからは愛用することとなりました。

使い始めてまもなく、その目の中の違和感が少なくなっていることに気が付きました。そして、何かに夢中になっているときなどは、全く気にならないくらいになってくれたのです。

あれほど違和感があったのに、考えて見るとあっという間にごく普通に使えるようになったことに、自分ながら驚きがありました。

そしてその後、違和感というのは慣れることによって解消していくものだということに気づいたのです。先日も、ほんの少し歯医者さんで歯をいじられただけで、ものすごく口の中の違和感がありました。

それでも、一晩寝て起きたときには、もうかなりその違和感はなくなってしまっていました。最初はどうなることかと思ったのですが、あっけなく慣れてしまうんですね。

私たちは、自分にとって違和感のあるものは正常な状態ではないと考える癖を持っています。逆に馴染んでいるものは正常だと感じるのです。

それが、正しいか正しくないかというところまで発展することも多々あります。自分が日頃思っていることと違う考え方には違和感を感じます。

そうすると、それを正しくないものとして見てしまう傾向があるということです。それは、自分に馴染んでいる考え方、その自分が正しいのだからその考え方も正しいと思いたいという気持ちが根底にあるのです。

しかし、先ほども言ったように違和感があることは、何であれ時間とともに馴染んでくる可能性があって、そうなったら正常だと思えるようになるということです。

このことを覚えておくと、違和感を感じるものに反発することをやめていけるようになります。違和感は違和感として否定せずにただ感じてあげるのです。

大抵自分にとって本当に大切なことというのは、初めのうちは違和感を感じるものだからです。なぜなら、自分のワールドの外から来るものだからです。

どんな違和感にも、それをあるがままに見てあげて感じてあげることです。それが、多くの気づきを得ることにとても貢献してくれるのですから。

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