昨日のブログにも書きましたが、83歳になる母親が予期しない自転車の事故で入院し、来週に予定されている手術を前にして、不安な気持ちで病院の個室で過ごしているのです。
普段は用事でもない限りは、あまり母親と話しをすることもなく、比較的感情を伴わない淡々とした関係でいるのですが、今週は仕事が暇なこともあって毎日ベッドで寝たきりになっている母に会いに行っています。
母は、以前ヘルペス菌が耳に入ってしまい、しばらくの間入院していたことがあったのですが、そのときは退院してからも、その後遺症が続いて辛そうでした。
私は毎日のように、自宅で療養している母親にヒーリングをしていましたが、自分が大人になってから始めて母親の身体に触れるという経験をしました。
毎回30分くらい、彼女の身体に手を当てて、出来る限り優しく撫でながらのヒーリングを繰り返したのを昨日のように覚えています。
そのときに、自分は普段まったく親孝行らしきことをしたことがなかったけれど、たまたま仕事でヒーリングをしていたおかげで、こうして母親の身体に照れずに触れることもできて、ありがたいなと思ったものです。
考えてみれば、彼女が具合の悪いときにしか親孝行しないというのも、どうなのだろうと思ったのですが、今回もいつもはできないようなことをしています。
昨日は、初めて彼女の身体をお湯で熱くしたタオルで拭いてあげたり、痒い背中などに薬を塗ってあげたりしました。
食事の後は毎日のように入れ歯を洗ってあげたりもしています。自分としては、献身的な行為が苦手なので、そういうごく当たり前のこともまったく経験していませんでした。
今度の母親の怪我は、ひどく彼女を辛い気持ちにさせていて、見ていて本当に心が痛むことではあるのですが、私は滅多にない親孝行のチャンスだという気持ちもあるのです。
子供のころには、母に対していろいろ不満もあったのですが、この年齢になると母親のことをただ愛しいと感じるよりは、この人は本当に自分にとっての「恩人」だなあと思えるのです。今は、そう思えることに感謝したいとも思っています。