ナンバーワンを期待する心

生まれてくる赤ちゃんは、一人の例外もなく、自分が親にとっての最大の関心事であることを期待しているのです。それは、もう激しく貪欲なはずなのです。

それが実現して、自分がナンバーワンであると感じて、プラスマイナスゼロなのです。つまり、親の関心が一番に自分に向かっているという実感を得てこそ、それが当然ということなのです。

もしも、親の心の中に、何やらその赤ちゃん以外に気になることが存在していたら、それはどんなものであれマイナス点がついてしまうということです。

したがって、親がプラスの点数をつけてもらえることはなく、ただただ零点かマイナス点になってしまうのです。親がその子のことよりも、関心があることとはどんなものが在り得るでしょうか?

たとえば、親自身の心身の具合のこととか、親自身の生に対する不安感だったり、とにかく大きく気になることがあれば、それが何であれその子をナンバーワンの座から引きずり下ろすことになるのです。

その子の兄弟が重篤な病に侵されていたりしたら、間違いなくその子はナンバーワンではなくなるでしょうし、親が何かの宗教にぞっこんになれば、それも同じような結果となってしまいます。

ナンバーワンの座を奪われたと感じた子供は、その悲しみやその惨めさをどうにかして穴埋めしないではいられません。そのために、何かゲームのようなものにはまり込むかもしれません。

あるいは、そのどうしようもない否定的な感情を、徹底的に感じないようにしてしまうかもしれません。つまり、感じるハートを閉ざしてしまうということです。

そうなったら、表面的にはあまり苦しさを感じなくて済むために、その子はなんとか毎日をやり繰りして生活することができるのですが、その代償は凄まじいものとなってしまうのです。

感じないようにして溜め込んでしまった感情のエネルギーは、いつか機会を見つけて本人の前へと現れようとするのです。それは、病気やけが、あるいは感情の爆発などといった形を取るかもしれません。

もしもあなたの人生がどうにもうまく行っているとは思えないなら、幼いころに自分が親にとってのナンバーワンだったかどうか、よくよく思い出すことです。

そして、ナンバーワンでいられなかった事実があるなら、その子の心を時間をかけて十分に癒して行くことが必要なのです。その子の癒しに連動して、あなたの人生に変容が起きてくるはずです。

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