三つの「グナ」の話し

「グナ」とは聞き慣れない言葉だと思いますが、それは、人間の人格を形成している三つの基本的資質のことを言うのだそうです。

インドのクリシュナは、バガヴァッド・ギータの中でそれについて解説しているのですが…。

-タマス・グナを持った人間は、非活動的、惰性、怠惰を示す。

-ラジャス・グナを持った人間は、強烈な活動あるいは情熱を示す。

-サットヴァ・グナを持った人間は、平静さや穏やかさ、知恵といった質を現わす。

一般的に、この三つのグナはすべて、あらゆる人間の中に違った割合で存在しているのだそうで。それぞれの人の中のこれら三つのグナの混合がその人の人格を形成しているということ。

ある人の中で、一つのグナがどんなに支配的であろうと、他の二つのグナはたとえ休眠状態にせよ、かならずそこにあるとのことです。

あなたのグナはどんな混合の割合になっているか、しばらく自分の内側を見つめてみるといいかもしれません。三つのグナがバランスよく備わっている人もいるでしょうし、どれか一つが突出している人もいるはずです。

私は、この情報を知ったときに、瞬時に自分はタマスが超優先していると分かりました。サットヴァもそこそこですが、ラジャスがほとんど見当たらないという、極端なタイプです。

私を簡単に形容するとすれば、非活動的であって非情熱的ということで、タマスとラジャスの割合が極端に異なっているということです。

だから、子供のころからじっとしていることが多かったし、外出というものに生涯にわたって興味がないのです。何かを自分から働きかけるというのが、とても苦手なのも納得しました。

もしかすると、こうした傾向が強いからこそ、瞑想などに興味を持ったのかもしれません。逆にラジャスが優勢で活動的な人に、自分と同じように瞑想を進めるのはいかがなものかと思い知りました。

誰もが自分の持って生まれた資質を知っておくのは、無理のない自分に適した生き方をする上でも、とても大切なことなのかもしれませんね。