エゴだけが唯一の問題

世界中で、毎日様々なことが起きていて、その中にはとても悲しむべきこととか、理不尽過ぎてハラワタが煮えくり返るようなこと、無数の争いによる悲惨なことなどが氾濫しています。

自分の身の周りに直接起きることが、それほど大した問題がないというだけで、ちょっと安心しているに過ぎません。明日はどうなるのか、分かったものではないのです。

つまり、この世界は問題だらけなのです。こうした現状を眼を覆わずにすべてを見るなら、未来に大変な不安を感じてしまうのも当然かもしれません。

けれども、実はこの世界には、ほんの一つの問題しかありませんし、それも実際には幻想のような思い込みに過ぎないのです。

その唯一の問題とは、私たち一人ひとりの中にあると想定されるエゴなのです。エゴだけが問題であって、それ以外の問題は何もありはしないのです。

エゴは問題視する専門家なのです。エゴが見れば、そこには無数の問題が散らばっているように見えてしまうということです。エゴを除いて、この宇宙には何一つ問題はないと言えるのです。

残酷なこと、悲惨なこと、理不尽なこと、こうしたことのすべては、エゴの解釈によってあたかも実在するように感じられるということです。

もしもあなたが、誰かに理不尽な振る舞いをされたとしたら、あなたは怒るか落ち込むか、あるいは悲しくなってしまうかもしれません。けれども、理不尽さはあなたの外側にあるわけではないのです。

理不尽な振る舞いという現象が外にあるのではなく、誰かの振る舞いを知覚したあなたのエゴが、それを自分にとって理不尽なことだと判断することによって、あなたの心が傷つけられることになったのです。

あなたの心を傷つけたのは、他でもないあなたのエゴの判断によるものなのです。あなたを傷つけるのは、あなたのマインドの中の思考なのです。

無思考の状態に入れば、そこにはどんな問題も存在することはできなくなるのです。ただ在るがまま、ただ起きることが起きているだけだからです。

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